東京国立博物館所蔵 A-9343
(日本航海図・アジア航海図のうち)アジア航海図
画像は「e國寶」国立博物館
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朱印船貿易に所用されたアジア航海図は、諸外国にない、わが国独自の航海図として注目されるもので、羊皮紙製の原本である末吉図、角屋図、池田図はいずれも重要文化財に指定されている。
「アジア航海図」と呼ばれる一連の図は、16~17世紀の日本人がアジア諸地域に渡航するために、ヨーロッパ製ポルトラーノ型の海図を参考にしながら、独自に作成した海図である。このアジア航海図は、日本・朝鮮半島から中国・東南アジア・インド洋海域・アフリカ東岸部までを描く。日本は「九州」「四国」「京」「駿河」「江戸」「奥洲」などの地名がみえ、「ゑぞ」がかなり大きな島として描かれている。九州から琉球にかけての地名は特に詳しい。現存するアジア航海図の多くは江戸時代前期の朱印船貿易を行った家に伝わっているが、本図は長崎奉行所に伝来したものと推定されている。