kaiunmanzoku's bold audible sighs

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正恩を奈落の底へ落とした情報 韓国政府が支援を打ち切ったあの研究所から、会談の直前に?

2019年2月の米朝首脳会談に国の存亡をかけて臨んだ北朝鮮が掴みたかった成果とその根拠は2018年9月の金正恩文在寅との間で合意した「平壌合意」だった。

 

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キムの目から見て、ムンは米国の情報をもたらす情報源、また、民族統一を望む同胞に見えたに違いない。頼りないが米国のためよりは「民族のため」に働く、パイプ役に思えただろう。ムンはキムに「北の危機は半島の危機」と呼びかけ、キムもまたムンに「北の人民に対する脅威は韓民族全体に対する脅威」と応えたに違いない。

 

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しかし、そもそもムンは米国と同じ情報を共有していたのだろうか。

もし同じ情報を共有していたなら「米国は知っている。当然その施設はネゴシエーションの対象だ」と事前に伝えたであろう。それが米国と南北朝鮮に有益な結果、つまり米朝会談の成功と朝鮮戦争終結宣言に繋がるはずだ。

 

しかし、結果は異なる。

 

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それにもかかわらず、韓国政府は「『非常に大規模な核施設』については、米韓で情報を共有しているものである」と事後に発表している。

もし、それが本当だとしたら「寧辺核施設だけで米国は満足する」という確信をどうしてキムとムンに与えてしまったのか。平壌宣言時から何も変わっていないとなぜ思い込んでいたのだろうか。そもそもその確信の根拠となる情報を米国の誰から得ていたのであろうか。万一、誰からも感触を得ていないなら、「寧辺核施設だけで米国は満足する」という確信は、文在寅の常識と想像を絶する楽天性による想像の賜物のようなものだったのだろうか。

それともムンは「核施設」の発見とその位置は米国から知らされて知っていたものの、「首脳会談で問題となるほど」規模が「非常に大規模」であることだけは知らされていなかったのだろうか。

このように思索をめぐらすのは、キムのハノイ会談挙行という決定が北朝鮮の情報力だけに基づいて行われたはずがないからだ。間違いなく前年の「9月平壌合意」が 下地にあるのだ。「9月平壌合意」以降の米国の対北朝鮮外交方針について、中共と米国が、韓国と米国が、それぞれ交渉した結果として得られた感触が、中共と韓国を通じて北朝鮮にもたらされたはずなのだ。それらが、おそらくは北がそのスパイ網の総力を挙げて収集した情報で作り上げた「米国の意図はこうであろう」という、北の感触と一致したからこそ、金正恩は期待を持ってハノイに向かった。

 

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はた目には、そのように見える外交の帰結に、韓国では「日本陰謀論」が渦巻く。それは韓国の世論が「米中南北は同じ土俵に乗っている」という「確信」「自信」があったことの裏返しだ。「同じ土俵に立っていない当事者は誰か」それは「日本」だという証拠も何もない感情論であるがゆえに思い込みようが分かるというものだ。

だからこそ、

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なおさら「非常に大規模な核施設」、「非常に大きなウラン濃縮施設」の存在とその評価が会談の重要要素だったと言える。

 

 こういう可能性もある。

「非常に大きなウラン濃縮施設」の危険性・重大性を米国自身が首脳会談の直前で知ったという可能性だ。

こんなことを言うのは、首脳会談の前に行われた数日間の事務レベルの交渉の段階や金正恩が初めて西側のメディアに答えたという、あの時点までキム自身が会談の成功を疑っていなかったからだ。

私が想像するのはこうだ。

金正恩が初めて西側のメディアに答えた、あのインタビュー後の交渉で、「非常に大きなウラン濃縮施設」が「危険で重大で、核の完全廃棄のために廃棄すべき施設」に変貌した。

情報をもたらしたのは、ボルトンだろう。

ボルトンは誰から得たか、ボルトンは米中通商交渉の最中にチャイナからホワイトハウスベネズエラ対策を理由に戻り、ハノイに駆けつけたのだが、北朝鮮の核施設情報の説明を受けるためだったのかもしれない。今回の米朝首脳会談は米国側がその情報力で勝利を収めたといってよいと思う。

 

北朝鮮の核施設情報「非常に大きなウラン濃縮施設」の出所

米国の諜報機関だろう。その他の情報源として有力なのはどこだろう。

 

韓国政府からではない。韓国情報院は文在寅が使い物にならなくした。同じ情報が衛星から得られたとして、その画像分析に意味付けをして外交に用いる能力を文政権は破壊した。昨年、北朝鮮の衛星画像分析で有名な『38ノース』を運営する在米『韓米研究所』に、文在寅政権が保守系の韓国系所長らの解雇を要求し、それが拒絶されると予算支援を打ち切ったため、現在『38ノース』は米国スティムソン・センターの下にある。

 

この『38ノース』が、「非常に大きなウラン濃縮施設」が「危険で重大で、核の完全廃棄のために廃棄すべき施設」であるとの情報を米国交渉団にもたらした有力候補の1つだ。

 

直前という事なら、もう一つ候補がある。日本の情報収集衛星(Information Gathering Satellite : IGS)の存在だ。8Kを用いた高度な解析能力があるとされる。内閣情報調査室から米国に提供された可能性も否定できない。

 

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