過去にFBに投稿した内容を手直しして記す。
いい しげる - 三島の民主主義の欠陥と大衆の非人間性に対する解釈に同意し理解するが、方法論が必要だと常々考えている... | Facebook
三島の民主主義の欠陥と大衆の非人間性に対する解釈に同意し理解するが、方法論が必要だと常々考えている。三島は日本と日本人の歴史と文化があればこそ、天皇を基盤とする社会と政治が可能と考えたのだ。だから、「三島以降も時が経過している今となっては」と言う意味で、特に現代的意味における「日本と日本人の歴史と文化」は問い直しが必要だと思っている。
だが結局、日本と日本人を取り戻すのが先になるのか、天皇が先になるのか、鶏と卵の話なのかもしれない。
ここで誤解しないでほしいのは、三島は、戦後の象徴天皇を批判しているが明治以降の天皇(不当にもこの頃から「天皇制」と呼び習わせてきた天皇の在り方)を支持すると言っているのではないことだ。日本史の全てを通じて守られてきた【三種の神器継承の精神】を支持すると言っているのだ。
僭越と知りながら、下記の三島の言葉の天皇を【三種の神器継承の精神】に入れ替えて宣言しよう。こう三島は言いたかったのだと。
「三種の神器継承の精神とは、いかなる政治権力の象徴でもなく、それは一つの鏡のように、日本の文化の全体性と、連続性を映し出すものであり、このような全体性と連続性を映し出す三種の神器継承の精神を、終局的には破壊するような勢力に対しては、われわれの日本文化伝統をかけて戦わなければならない」
三島由紀夫
「政府にすら期待してはならない。政府は民衆に阿諛(迎合)することしか考えないだろう。世論はいつも民主社会における神だからである。われわれは民主社会における神である世論を否定し最終的には大衆社会の持っている、その非人間性を否定しようとするのである。 では、その少数者意識の行動の根拠は何であるか。 それこそは、天皇である。われわれは天皇ということをいうときには、むしろ国民が天皇を根拠にすることが反時代的である というような時代思潮を知りつつ、まさにその時代思潮の故に天皇を支持するのである」
「なぜなら、われわれの考える天皇とは、いかなる政治権力の象徴でもなく、それは一つの鏡のように、日本の文化の全体性と、連続性を映し出すものであり、このような全体性と連続性を映し出す天皇制を、終局的には破壊するような勢力に対しては、われわれの日本文化伝統をかけて戦わなければならないと信じているからである。」
「われわれは自民党を守るために闘うのでもなければ、民主主義社会を守るために闘うのでもない。……終局目標は天皇の護持であり、その天皇を終局的に否定するような政治勢力を、粉砕し、撃破し去ることでなければならない」