このブログは、2015-06-10に下記に掲載した記事の再掲である。
『イザベラ・バードの朝鮮紀行を韓国が改竄か?』に関するご報告
アジアの真実と言うブログに掲載の『イザベラ・バードの朝鮮紀行を韓国が改竄か?』に関し調べた内容のご報告です。
問題のブログはここ
なお、本件を詳しく調べた方がいらっしゃいます。
こちらを主に参考にして確認しました。
世の中を生暖かく見守るブログ : イザベラ・バードの朝鮮紀行のエセコピーの噂は本当か?
【調査結果】
この下記の文章自体がデマか誤解に基づくものであると言う風に解釈しております。
『ところが、現在世界で発売されている英語版のイザベラ・バードの朝鮮紀行(Korea and Her Neighbors)は、イギリスの出版社が出したものと韓国の出版社が出したものと二種類あり、韓国版の方のでは、上記のような事実はすべて隠蔽され、それどころか、100年前のソウルは近代化されていて東洋一きれいな都市と書かれており、さらに本の紹介欄では、そんなきれいな都市を日本がどんどん破壊されていったと書かれているとのことです。
これは事実だとすればとんでもないことです。欧米の著名な旅行家の名前と著書を利用し、その内容を好きなように改竄して、自国の歴史を捏造し、同時に日本を貶めるプロパガンダに利用する。しかもそれを自国で自己満足用に販売するだけではなく、世界で同じ書籍名。著者名で販売する。これは世界的に許される行為ではありません。』
つまり、韓国社版のものが存在するということ自体がデマではないかと考えています。
この誤解を生じさせた原因が下記の画像にあるアマゾンのサイトの読者レビューです。《画像参照下さい》
http://www.amazon.co.jp/Korea-Her-Neighbours-Isabella-Bird/dp/1270975269
Reading about the Past to See Today's Future 2001/7/3と題をしたレビューの中でこの読者は上記の誤解を招く言葉を連ねて感想を述べております。悪意があるかもしれません。
ちなみに英語の原文は
New York版、p.435、
London版ではvol.2, p.266
Korea and Her Neighbors: A Narrative of Travel, with an Account of the Recent Vicissitudes and ...
どちらも原文をそのまま読むと、昔のソウルは汚くて最悪だったが、今では東洋でも最も清潔な町になりつつある、といっています。この文脈は、バード女史が4回に渡って訪朝している間に状況が変わってきたということを言っているのであり、その背景には、ロシアと日本の関与など、流動している朝鮮の状況があったとおもわれます。
よって、レビューした人間は「汚いソウル」を「きれいなソウル」と≪取り違えた≫と思われます。というのは、同じ本の中に「汚いソウル」と「きれいなソウル」が存在するからです。
「汚いソウル」はバードが最初に朝鮮に降り立った1894年で、「きれいなソウル」はその3年後の1897年の記述です。
相反する記述が同じ本に存在するのを(故意があって、悪意でかどうかは分かりませんが)取り違えたものと判断します。
なお、WJFプロジェクトのDemythologization of the myth of the Comfort Womenさんからも 本件につき「 何年も前からデマとして知られているネタです」との連絡がありました旨をお伝えします。
こちらは、Q&A
>英文(バードのオリジナル)は一つですか⁉️
米国版と英国版の2種類では、全てを確認したとは言えませんが、この2種類はオリジナルです。
>英文が違うのではなく、訳文が違うのですね。
その通りです。英文は改変されていません。
ただし、【デマ元のwebを書いた人間】が、単に相反する記述が同じ本に存在するのを見逃し、取り違えたのではなく、それこそ《悪意で利用して》、「汚いソウル」を「きれいなソウル」と受け取られるように捏造したと解釈できないわけではありません。それに踊らされるのは、つまらなく時間の無駄です。デマと断じれば済むと思います。韓国人が「ネトウヨ撃退用」の罠を仕掛けたとしてもです。
>韓国版は存在しますか?
デマが発端なので、ないと推測できますが、ないことを証明するのは困難です。
以上