張學禮 使琉球記
過分水洋矣 此天之所以界中外者
分水洋を過ぎたり、此れ天の中外を界する所以の者なり。(書き下し文はいしゐのぞむ氏より)
ここでいう「分水洋」とは
「水」・・・内・・・内海・・・(中華王権=文明社会)の内側
「洋」・・・外・・・外洋・・・(中華王権=文明社会)の外側
を分かつ所であり、
海=界 を以って 外と内を分かつという意味と考える。
海の内側と外側で「水」と「洋」に分かれると歴代の冊封使たちは考えていた節がある。
だからこそ、彼らは福建への帰路で「海水」を発見すると中華界に「近づいた」と喜ぶのであろう。
画像は、『和訓淺解 尖閣釣魚列島漢文史料』いしゐ のぞむ著 より