郭汝霖 重編使琉球録
漸有清水、中国山将可望乎
漸く清水有り、中国の山、将に望むべからんとするか(書き下し文はいしゐのぞむ氏より)
清水(せいすい)を以って。界を分ける考えがここにも見える。「水」は内海のことと解すれば、解り易いと思う。
中国では「水」は外陰内陽と考えられていたので、中華側に「陽」があり、その外側に「陰」があり、外の「陰」世界から内側の「陽」世界に入っていこうとしている、その場所にたどり着いたという表現であろう。
ちなみにこの句は郭汝霖が琉球からの帰路、浙江省の陸地を見る前日に書き記したものである。
(いしゐのぞむ氏 『尖閣反駁マニュアル百題』188頁 「三 倭寇を追撃した「那覇を出て黒潮を過ぎればチャイナが見える そこは尖閣か 参照)