kaiunmanzoku's bold audible sighs

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因幡の白兎 兎と鰐 大国主命 (3)

【超訳】
和邇 とは、私(吾)と貴方(爾)のこと。誰と出会っても恋に落ちず、強く惹かれる人もなく、「私の貴方(和邇)、私の貴方(吾が爾)、私の貴方(吾が汝)私の貴方(わたしの愛しい人)と大勢の男を騙して、ここまで来たのに、最後の最後に、貴方に衣を全て脱がされちゃったわ」これこそが本当の 稲羽の白兎 の物語ですよ。 
 
+++++読み下し文+++++
兎答へ言(まを)さく、「僕(やつかれ)は、淤岐嶋(をきのしま)に在り、ここに渡らむと欲(おも)へども、渡るに因(よし)なし(1)。故に海の和邇(をに)を欺く。言(い)わく、『吾(われ)と汝(な)と競ひ、族(うがら)の多き小なきをはからむと欲(おも)ふ。故汝はその族の在りがままに悉く率て來、此の嶋より氣多の前に至るまで、皆な列(な)み伏して渡れ。尓して吾其の上を蹈(ふ)み、走りながら讀み度らむ。是に於いて與吾(よご)が族の孰れか多きを知らむ。』と。かく言ひしかば、欺かれて列み伏せるの時に、吾れ其の上を蹈み、讀み渡り來、今將に地に下りむとする時に、吾れ云わく、『汝は我に欺かれつ』と言ひ竟(お)はる、卽ち最端(いやはて)に伏せる和邇(をに)、我を捕らへ、悉く我が衣服を剥ぐ

 

+++++古事記本文+++++

菟答言、僕在淤岐嶋(2)、雖欲度此地、無度因。故欺海和邇(3)(此二字以音、下效此)。言、吾與汝競、欲計族之多小。故汝者隨其族在悉率來、自此嶋至于氣多前、皆列伏度。爾吾蹈其上(4)、走乍讀度。於是知與吾族孰多。如此言者、見欺而列伏之時、吾蹈其上、讀度來、今將下地時、吾云、汝者我見欺言竟、卽伏最端和邇、捕我、悉剥我衣服。

 

+++++以下は私の現代語訳+++++

ウサギが答え申しあげるには

「私は淤岐嶋(おきのしま)に住んでいました。こちらに渡ろうと強く思ってはいましたが、そのはっきりとした理由があったということもなかったのです。だからワニを欺(あざむ)いて渡ってやろうと思ったのです。

だから、ワニにこのように言ったのです『私とあなたたち一族とを比べて、どちらが同族が多いか数えよう。できるだけ同族を集めてきて、この島から気多の前(けたのさき)まで並び伏しておくれ。そうしたら私がその上を踏みわたり、走りながら数えるよ。そうすれば、あなた方の一族と私の一族とどちらが多いか知ることが出来るだろう』と。すると、この言葉を信じたとみえて、欺(あざむ)かれたワニは列をなして伏したのです。私はそのワニの上を踏んで数えながら来て、この地に下りようとしたそのときに、私は『お前たちは欺(だま)されたのさ』と言い終えようとした、その時、列の最後にいたワニが私を捕えて、衣服をすべてはぎ取ってしまいました。」

(続く) 

 

 +++++

以下、私が考慮したことを記す。この分野は浅学のため、誤りあらば指摘していただきたい。謬説を拡散する意図はなく、門外漢の視点を提供する試みがこのブログの目的だからである。

 

(1)無度因

「無度因」を 度らむ因なし(わたらむよしなし)と読んで、渡る方法が無いとする訳が殆どだが、「因」という字は手段や方法というよりは、主に理由や原因を示す。だから、「無度因」を 度るに因しなし(わたるによしなし)と読んで、渡る理由がないと訳した。

話の流れからしても、方法よりも理由が問われる場面であるはずですが、つい漢字の意味を離れ、「方法が無い」と解釈してしまうのは、われわれが既にこの物語を知ってしまっていて、そこから類推してしまっているのが原因である。

渡る理由がないと訳すことで、「結婚に踏み切るほどの動機がない」という意味を隠しているという表現であると考えることが出来る。下まで読んでいただければ、その意味がお分かりいただけると思う。

 

(2)淤岐嶋

は、泥であり、泥で塞がり、ぬかるんでいることを示す。o というほかに yu の音、jyu Li という音にもつながっている。「を」という振り仮名をふっている文献もあることから Wo という音もあるのだろう。

は、分かれ道であると同時に、高い位置、高い地位を表す漢字 gi ki の音の他 qi kei という音にもつながっている。

ウサギがいた島は、隠岐の島、沖ノ島、白兎海岸すぐそばの島等々解釈されているが、淤岐と言う文字からすると高い地位のものが泥を浴びるイメージを感じる。おそらくは、ウサギの種族、あるいは、当のウサギ自身が、高い身分にいたかもしれない。そういう高い身分の者が流された島(隠岐の島はそういう島のひとつ)であるかもしれないし、あるいは高い身分の者が汚されてしまったことを寓意しているのかもしれない。

音からは woki wogi jyuqi jyukei Liqi Likei で想像される地名の山や島が いくつか思いつくかもしれない。私は、古事記がその記述の中で民族の記憶を何度も何度も繰り返し再現した表記方法をとっていると考えるので、南方から大隅半島に上陸して海の神の娘と結ばれた話(海幸彦と山幸彦)を、この話に重ね合わせたいわたつみの国である。

音と文字の意味の両方から、倭(Wo)が二つに分かれた島(場所)ということも考えられる。

 

(3)和邇

此二字以音、下效此  これ音を以て二字とする、下はこれに倣う  

と書いてあるように和邇は音を漢字に変えた名詞である。

音はWoniであろう。鰐 倭丹 倭尒 鬼 と書いて古事記に記載してあっても不思議ではないかもしれない。

以前から、私は、Woという音には、つまり大和日本という意味や、我々という意味が込められているという主張をしてきている。

また、和邇が「をに」であり、と関係しているのではないかと考えている。

そして、「をに」とは、古代の海洋を渡り歩いてきた人々とその手段)双方を指しているのではないかと思っている。

この物語の解説文は別途に出すつもりだが、「をに」はであり、倭丹という赤鬼赤く火脹れしたwo)であり、woであり、やまと族そのもの、(と)なんじ倭尒倭爾)という人々だけでなく、彼らがわたつみ、弘原海、倭的海を、船(和邇空船ウツホフネ菟乍歩伏寝)で渡って来た人々と言う意味を象徴している存在だと主張するのが主眼である。

 

(4)吾蹈其上

兎度和邇上(ウサギが ワニの上を 渡る)と言う意味だ。

「鵜戸」「宇土」「宇都」「宇戸」「宇渡」等の地名や人名には、倭が多くの船を連ねそれらに乗って日本に渡ってきたという意味も含まれているようだ。
人名の「うと」は鹿児島、長崎、宮崎、兵庫県に多いと聞く、裏付けはまだない。

物語で利害が一時的に対決したとはいえ、鰐とウサギは同族であろう。

大国主命は国つ神の代表だが、鰐とウサギと同様に、当地に渡って来た種族である。八十神(やそがみ)という言葉と彼らが旅をしてきているという大前提が古事記に描かれているからだ。

そして、アマテラスと重なる八上姫(八十神の上を渡って来た姫とも解釈できないこともない)は大国主命や八十神の結婚の対象なのだ。

そして、和邇(鰐 ワニ)と言う字には、わたしとあなたという意味も隠れている

(我)(あなた)を結びつける “” (ウサギ=)が、あなたの間(和邇)を飛び跳ねて、数を数えている。これは “” (ウサギ=) による縁結び(度)に通じている。そんな様子が文章に隠されているのだ。

また、「雖欲度(渡らむと思へど)」と結婚願望があったけれども、「無度因(わたるによしなし)」と書いてあるように、恋に落ちることもなく、こう言う人が良いという理想も、この人ならと強く惹かれる人もなく私が和邇(私の貴方)和邇和邇と(八十神も含む)大勢の男たちを欺いて走り来たのに最後の(私の)あなた)、大穴牟に衣を全て脱がされてしまいました」という意味も含まれているようだ。

つまり、このウサギは八上姫でもあるのだ。

 

このブログでの紹介はもう少しかかるかもしれないが、紹介の要旨は上記のとおりであり、賢明なる諸君には、これだけの話でも想像を膨らませるのに充分であろう。 

 

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2016年11月27日 現代語訳の漢字部分を、かなやカナに代え、ふりがなを振った。漢字のニュアンスや状況が分かるように形容詞を必要に応じて付加した。

2016年11月29日 淤岐嶋の項で「わたつみの国」と「倭(Wo)が二つに分かれた島」の表現の下りを追加した。また、(4)吾蹈其上 以下の緑色文章(一部青字)を追加した。どちらも、この考えを述べるに適当な部分がココしかないと気付いたためだ。

最上部に【超訳】を置いて、そこだけ読めばこのブログの趣旨がわかるようにした。

2016年12月5日6日 和邇和邇和邇の説明部分は、和邇(私の貴方)の方が分かりやすいのでその趣旨が分かるように訂正した。

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